建設業者のための『建設キャリアアップシステム(CCUS)』のポイント解説
建設業界では、従業者の人手不足、能力や経験が適切に評価されないなどといった問題を解決するために、
2019年4月から建設キャリアアップシステム(CCUS)が導入されました。
2023年度からあらゆる工事で建設キャリアアップシステム(CCUS)導入原則義務化となり、
2023年7月末時点の登録状況は、
技能者が124万1884人、
一人親方を含めた事業者が23万4642者、
就業履歴数の累計は、2019年の運用開始以降で9699万3947件となりました。
今回は建設キャリアアップシステム(CCUS)の概要について説明していきます。
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目次
- ○ 建設キャリアアップシステム(Construction Career Up System)とは
- ○ CCUSの利用手順について
- ・chapterⅠ 登録申請
- ・chapterⅡ 現場の登録(元請)・施工体制の登録
- ・chapterⅢ 就業履歴の蓄積
- ○ CCUSのメリットは?
- ○ CCUSの利用方法・料金について
- ・技能者登録料
- ・事業者登録料
- ・管理者ID利用料
- ・現場利用料
- ○ まとめ
- ○ 青山健司行政書士事務所では、建設業者をサポートいたします!
建設キャリアアップシステム(Construction Career Up System)とは
建設キャリアアップシステム(CCUS:以下、CCUS)は、
①技能者一人々々の
就業実績、
資格の登録、
社会保険加入状況
を登録・蓄積して活用する仕組み
②技能者の能力・経験年数に応じた
公正な評価による賃金を支払い処遇改善を図る
③建設業の担い手の確保
④専門工事会社の能力を正当に評価する基準を作るなど
これらにより工事の品質向上・現場作業の効率化等につなげ、
建設技能者の将来の保障とコンプライアンス問題解決のために、
日建連、全建、建専連、全建総連など業界団体がCCUS活用を
官民一体となって取り組んでいる推進システムです。
CCUSの利用手順について
事業者登録・技能登録の申請手続きは、
『CCUSポータルサイト』より登録いたします。
※下記リンク参照
建設キャリアアップシステム登録 出典:一般財団法人建設業振興基金
chapterⅠ 登録申請
事業者登録・技能者登録の申請手続きをします。
(※行政書士による代行申請も可能)
〇技能者
必須情報(=簡略型登録)
・本人情報
・所属事業者ID、所属事業者名、職種
・社会保険・建退共加入状況等
推奨情報(=詳細型登録)
・保有資格、研修受講履歴、表彰
・健康診断受診履歴等
カードの取得は申請後、1か月程度です。
〇下請事業者・元請事業者(自社と所属技能者との関連付けを行う)
主な登録内容
・商号、所在地、資本金等
・建設業許可情報、業種等
・就業履歴蓄積期間等
・社会保険加入状況等
chapterⅡ 現場の登録(元請)・施工体制の登録
現場開設時に工事概要。契約情報を登録します。
〇元請業者
・現場名
・工事内容
・就業履歴蓄積期間等
・工事概要・契約情報をシステムに登録
〇下請事業者
・所属技能者情報を登録(氏名・職種・立場(職長等))
・就業履歴蓄積期間等
どの技能者が、どの職種・役職でどのくらいの期間に入るかを登録します。
chapterⅢ 就業履歴の蓄積
〇元請業者
・事業者IDおよび技能者ID取得
・現場運用マニュアル確認
・カードリーダー、建レコ準備
※建レコ :CCUSの就業履歴を登録する
ためのアプリケーションです。
現場にカードリーダーや顔認証のデバイス等を設置します。
・PC、iPad等の端末準備
〇技能者
・カードタッチ、顔認証など
CCUSのメリットは?
CCUSは、上記のように事業者・技能者双方にメリットがあります。
事業者にとっては
技能者の就業状況、
現場の入場管理等の効率化、
また技能者にとっては自身の資格就業履歴の証明ができるので、
どの現場においても適正な評価と処遇が受けられます。
CCUSの利用方法・料金について
CCUSを利用するに当たり、
利用方法、金額を説明していきます。
技能者登録料
CCUSカードの発行に必要となる費用です。
カード有効期間は有効期限があり、更新する必要があります。
事業者登録料
事業者のシステムを利用する登録料です。
登録の有効期限は5年間です。
また、登録料は事業者の資本金額をもとに決まります。
管理者ID利用料
事業者がCCUSの事業者情報(現場情報を含む)の管理する
管理者ID に対する利用料金です。
毎年利用料が発生します。
登録料・利用料について 出典:一般財団法人建設業振興基金HPより
現場利用料
システムにおいて現場・契約情報を登録した事業者(元請事業者)に対し、
現場の就業履歴情報に対する利用料金です。
まとめ
CCUSを活用することによって
・自らの就業履歴の見える化
・技能レベルのステップアップ
・建退共との連携
・処遇の改善に向けた環境の整備
の向上が見込まれ、将来にわたって、
建設業の担い手を確保するための重要な課題になります。
多くの建設業者が加入してこのシステムを共有していくことにより、
このCCUSは建設業界の制度基盤になります。そ
の効果を十分に発揮していくためにも、
行政・業界一体となった取組が今後も不可欠となっていきます。
青山健司行政書士事務所では、建設業者をサポートいたします!
当事務所では、北海道札幌市及び道内で、
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