BLOG ブログ

HOME // ブログ // 建設業者必見!『建設業許可』ってどんな許可?許可の内容と申請のポイント解説(基礎編)

CATEGORY


ブログ 許認可申請

建設業者必見!『建設業許可』ってどんな許可?許可の内容と申請のポイント解説(基礎編)



前回は建設業の現況や仕組みについて説明してまいりましたが、
今回は建設業の許可について説明していきたいと思います。

国土交通省の調べでは、令和4年度末現在の全国の建設業許可業者数は、
約48万5千弱で5年ぶりに減少となったものの、近年増加傾向となってます。

この『建設業許可』とはどんなもので、
建設業界においてどのような役割をはたしているものか見ていきましょう!

▼関連記事
建設業で起業を考えている方必見!スタートアップに必要な建設業のポイント解説

目次

建設業の許可とは

建設業を営もうとする者は、軽微な建設工事を除いて、
建設業の許可を受けなければなりません。

ここでいう「軽微な建設工事」とは、工事一件の請負代金の額が、
『建築一式工事以外の工事にあっては500万円未満の工事』
『建築一式工事にあっては1500万円未満又は延べ面積が150㎡未満の木造住宅の工事』
が該当します。

許可を受けなくても請け負うことができる工事~軽微な建設工事~

建設業の許可業種

建設業の許可は、上記のように29業種あり、各業種ごとに取得する必要があります。

許可業種は
一式工事
専門工事
に区分されています。

一式工事とは

土木一式工事と建築一式工事の2業種からなります。

建設工事の内容は、『大規模又は施工が複雑な工事を
原則として元請業者の立場で綜合的にマネージメント
(企画、指導、調整等)する事業者向けの業種』です。

原則として元請工事になり下請のケースは殆どありません。

専門工事とは

『土木一式工事』
『建築一式工事』
の一式工事を除いた27業種を
専門工事を言います。

内容は各業種の個別工事の実施工事を行います。

大臣許可と知事許可

建設業の許可は
国土交通大臣許可(以下「大臣許可」)と
都道県知事許可(以下「知事許可」)
に分かれます。

これは各事業者による営業所のの配置状況により、
許可が区分されます。【建設業法第3条第1項】

国土交通大臣許可とは

上記のように1つの会社が、2つ以上の都道府県にまたがって、
営業所を設けて営業しようとする場合の許可です。

都道府県知事許可とは

上記のように1つの都道府県のみに、
営業所を設けて営業する場合の許可です。
もちろん営業所は1つでも問題ありません。

建設業法でいう『営業所』とは

『本店』または『支店』若しくは『常時建設工事の請負契約の締結する事務所』
を言います。

『常時建設工事の請負契約の締結する事務所』とは
・契約書の見積り
・入札
・狭義の契約締結等請負契約の締結にかかる実質的な行為

を行う事務所をいい、契約書の名義人が当該事務所を
代表するものであるか否かを問うものではありません。

また、これらの場合であっても、他の事務所に対し、
請負契約に関する指導監督を行うなど、建設業にかかる営業に
実質的に関与するものである場合も、営業所に当たります。
但し、
単に登記上の本店とされているだけで実際には建設業に関する営業所を行わない店舗、
建設業とは無関係な支店、営業所
は営業所に該当しません。

許可を受けた業種について軽微な建設工事のみを行う営業所
についても営業所に該当します。

※出典:建設業許可事務ガイドラインについて



一般建設業許可と特定建設業許可の区分

建設業の許可は
『一般建設業許可』
『特定建設業許可』
に区分されています。具体的に見ていきましょう!

一般建設業許可

請負金額が500万円以上の工事を請け負う場合、
『一般建設業許可』が必要になります。

※消費税及び地方消費税額相当額を含み、
発注者が提供する材料等の価格は含まない。

特定建設業許可

元請業者が下請け業者へ発注する建設工事の合計額が、
4,000万円以上となるときに必要となる許可。
なお、建築一式工事では6,000万円以上になります。

特定建設業許可の例①

上記の場合、1件の下請会社へのへの発注金額は

A下請工事:30,000千円、
B下請工事:20,000千円

とそれぞれ発注額が40,000千円以下の金額ですが、
外注合計額が50,000千円となるため、
特定建設業許可が必要になります。
※建築一式工事工事の場合は60,000千円以上

特定建設業許可の例②

特定建設業の許可は40,000千円以上(建築工事は60,000千円以上)
を下請けに発注する場合の元請業者が必要な許可ですので、
上記の第1次下請が第2次下請に40,000千円以上
(建築工事は60,000千円以上)をさらに下請けに発注する場合、
特定建設業許可は不要となり、一般建設業許可で足ります。

※ただし、工事を一括(全部または主要部分)下請させること
(俗にいう『丸投げ』行為ですね)は禁じられています。【建設業法22条】

指定建設業とは

指定建設業とは建設業許可業種の中で、
①土木工事業
②建築工事業
③電気工事業
④管工事業
⑤鋼構造物工事業
⑥舗装工事業
⑦造園工事業
を指します。

特定建設業者は複数の下請け業者を使用するため、
施工管理に総合的な施工技術を要します。
ですので、許可の基準においても、営業所ごとに置く専任の技術者は
1級の国家資格者等(国交省大臣特別認定者も可)になります

特定建設業者の義務について

特定建設業者は一般建設業者にはない特殊な義務があり、
①下請人に対する請負金額の早期支払い義務【建設業法第24条の5】
②下請人の指導、育成【建設業法第24条の6】
③施工体制台帳及び施工体系図の作成等【建設業法第24条の7】
などがあります。

特定建設業者自社のみならず、その下請け業者に対する管理責任
を細かく負う義務があるということですね。

許可の有効期間

許可の有効期間は、許可日から『5年目』を経過する日の前日をもって満了になります。

引き続き建設業を営もうとする場合、
『有効期間が満了する30日前までに更新の許可申請書を提出』しなければなりません。
※この日が行政庁の休刊日の場合は直後の会長日までに提出

更新の許可申請書を提出している場合、許可の有効期間の満了後であっても、
申請に対する処分(許可または不許可)があるまでは、従前の許可が有効になります。

許可申請の手続き~『申請区分』と『手数料』~

申請区分及び手数料は上記の通りです。

大臣許可は登録免許税で支払う方法と収入印紙で支払う方法
の2通りがあります。
また、知事許可に関しては、収入証紙を使って支払います
のでご注意ください。

まとめ

今回は建設業許可の大枠について解説させていただきました。

前回お話させていただきましたが建設業の使命には
1.暮らしを創る
2.人の命を守る
3.経済を支える

といった3つの重要な役割があります。
これらは1つでも崩れるとその損失は社会全体に大きく及びます。、

また、この事業の重要性並びに危険性の高さ・安全性の担保
の必要性から鑑みて、この事業に携わる建設業の許可も項目も
細部にわたり厳しい要件が課せられているといえます。

次回はその要件についてさらに具体的に
解説させていただきたいと思います。

よろしければまた、お付き合いいただければ幸いです。
よろしくお願いします。

青山健司行政書士事務所では、建設業許可を取得したい方を応援します!

当事務所では、北海道札幌市で、
法人設立の手続き
起業のサポート
許認可申請の手続きなどの   
総合支援を行っております。

起業に悩まれている方はもちろん、
経営に悩まれている方はお気軽にご相談ください。

PROFILE

青山 健司
青山 健司青山健司行政書士事務所 代表
事務所名:青山健司行政書士事務所
住所 :〒062-0932 北海道札幌市豊平区平岸2条11丁目3番14号 第一川崎ビル1階
TEL:011-815-5282
許可番号:行政書士登録番号15010797号

ブログ一覧