BLOG ブログ

HOME // ブログ // あなたの事業にどう関わる?経営者のための『北海道・札幌GX 金融・資産運用特区』

CATEGORY


ブログ 許認可申請 会社設立 在留資格関係

あなたの事業にどう関わる?経営者のための『北海道・札幌GX 金融・資産運用特区』



政府は、令和5年12月13日に公表した「資産運用立国実現プラン」において、
「金融・資産運用特区」の創設に関する提案募集・公募を開始し、関心を持つ自治体を募集いたしました。

これを受け、令和6年1月23日に北海道・札幌「GX金融・資産運用特区」提案書を金融庁に提出し、
令和6年6月4日に金融庁から公表された「金融・資産運用特区実現パッケージ」において、
北海道・札幌市が金融・資産運用特区の対象地域に決定し、令和6年6月26日に北海道が国家戦略特区として指定されました。

今回はこの北海道・札幌「GX 金融・資産運用特区」について説明していきたいと思います。

目次

北海道『GX 金融・資産運用特区』とは

北海道・札幌市では、国内外から投資資金を呼び込んで、
脱炭素化に向けた企業や社会の取り組みを促すGXに関する資金・人材・情報を集積し、
GX金融・資産運用特区を実現を目指していきます。

GX(グリーントランスフォーメーション)とは?

GX(グリーントランスフォーメーション)とは、簡単に言うと、化石燃料をできるだけ使わず、
クリーンなエネルギーを活用していくための変革やその実現に向けた活動のことです。

現在、生活を送るための活動のエネルギー源は、石油や石炭などの化石燃料が中心ですが、
この化石燃料は多くの二酸化炭素を排出し、この二酸化炭素による温室効果ガスにより、
地球温暖化の最大の原因となっていると言われています。

GXは太陽光や水素など自然環境に負荷の少ないエネルギーに変換することにより、
二酸化炭素の排出量を減らし、なお且つこのエネルギーに変換する活動を、
経済成長の機会にするために世の中全体を変革していこうという取り組みになります。

金融・資産運用特区とは

国内・海外の金融・資産運用会社の新規参入や業務拡充を通じて、海外の投資資金も取り込み、
スタートアップなどの成長分野へ十分な資金が供給される環境を実現を目指します。

金融庁と意欲ある地域が協働し、関係省庁と連携しつつ、
①金融・ビジネス・生活環境関連の規制改革、
②英語対応等の行政サービスの充実
など必要な支援を実施し、金融・資産運用サービスの集積・拡充と成長分野の発展を目指すものです。

更に政府は、東京・大阪・福岡・北海道の4都市を「金融・資産運用特区」に指定すると発表いたしました。

北海道『GX 金融・資産運用特区』の概要

北海道がもつ再生可能エネルギーのポテンシャルは国内随一であり、今後、
洋上風力、
水素、
蓄電池、
海底直流送電網
といった多額のインフラ投資が見込まれます。

こうしたGX投資の潜在力や自然と調和した街の魅力を活かし、
「GX金融・資産運用特区」を活用しながら、GX産業のサプライチェーン構築・雇用創出を図るとともに、
イノベーションを生み出すスタートアップの創出・育成を進め、資産運用会社等の金融機能を北海道・札幌に呼び込みます。

こうした取組を通じて、北海道・札幌は、日本の再生可能エネルギー供給基地、
そして、世界中からGXに関する資金・人材・情報が集積する、アジア・世界の「金融センター」を実現します。

北海道『GX 金融・資産運用特区』の目指す姿の実現に向けた取り組み『GX関連産業の集積』

北海道『GX 金融・資産運用特区』の目指す姿の実現に向けた取り組みに、
『GX関連産業の集積』があります。具体的な内容を見ていきましょう。

風力・再生エネルギー

再生エネルギー拡大には「洋上風力発電」があります。
洋上風力の案件形成目標は国内45GWで、そのうち道内は15GWになります。
この規模は、約1,000基の風車に相当し、地元経済への波及効果が大きいと言われます。
また、洋上風力発電は、構成する部品数や施設が多数に及び、事業は約30年の長期にわたります。
このため、関連サプライチェーンの構築など、地元経済への大きな波及効果が期待されています。

水素

洋上風力発電によるグリーン電力は、次世代半導体製造拠点(ラピダス社)やデータセンターで活用が見込まれるほか、
グリーン水素に変換され、道内各地での地産地消や道央エリアの需要をテコにした需給一体型のサプライチェーン
(製品の原材料・部品の調達から販売に至るまでの一連の流れ)構築により、国際水素の拠点化を目指します。

AI ・スタートアップ

広大な大地や厳しい自然環境のもと、スタートアップを育成・誘致しながら、
AI実装の先進地としての取組を進めます。

高度人材確保

専門的・技術的に高度な知識等を有する外国人材の就労確保を図り、
道内のGX関連産業の育成に寄与します。

目指す姿の実現に向けた取り組み『金融機能の強化集積の集積』

北海道のGXポテンシャルと札幌の街の魅力を背景に世界の資産運用会社等を呼び込み、
北海道・札幌を日本の再生可能エネルギー供給基地、アジア・世界の「金融センター」への構築を目指します。

【情報】情報プラットフォーム・認証制度

情報発信の強化と認証制度による投資市場としての魅力向上として、
・GXに関心を持つ投資家が必要とする情報を集約するプラットフォーム、
・地域による個々の事業を認証する制度(GX認証制度)
の構築、国際会議等での情報発信などにより、道内GX投資市場の信頼性と魅力の向上を目指します。

【投資家】英語行政手続き

海外企業等が事業をしやすい環境を整備するための、英語による行政手続きの届出等の実施など、
手続きの英語対応で世界中から投資家や企業を呼び込みます。

【資金】資金調達・金融政策

金融機関が、地域のGX産業振興等に向けて期待される役割をより果たせるよう、
一定の銀行業高度化等会社の業務へのGX業務を追加多様な資金調達スキームを実現し、
GX産業への資金を呼び込みます。

他の地域の金融・資産運用特区の主な取り組み

北海道札幌のほかに「金融・資産運用特区」に指定されている東京・大阪・福岡は
どのような取り組みが行わているのか見てみましょう!

【東京都】サステナブルファイナンス

東京都『サステナブルファイナンス』
・海外企業誘致のための海外窓口の拡大
・金融機関からの融資やSDGs債の発行に係る外部評価費用の補助
などが挙げられます。

※サステナブルファイナンスとは
サステナブルファイナンスとは、気候変動や自然破壊、
人権問題などの課題を解決し、新たな産業・社会構造への転換を促すことで、
持続可能な社会を実現するための金融メカニズムを指します。

【大阪府・大阪市】スタードアップ

大阪府・大阪市『スタードアップ』
・日本初進出の海外金融関連業者に対する地方税減税
・公立大のベンチャーキャピタル出資範囲の拡大

※ベンチャーキャピタル
ベンチャーキャピタルとは、未上場の新興企業(ベンチャー企業)に出資して株式を取得し、
将来的にその企業が株式を公開(上場)した際に株式を売却し、
大きな値上がり益の獲得を目指す投資会社や投資ファンドのことを指します。

【福岡県・福岡市】アジアゲートウェイ

福岡県・福岡市『アジアゲートウェイ』
・海外資産運用業者の拠点開設に関する経費の補助
・ベンチャーファンドへの出資規制の緩和

まとめ

「金融・資産運用特区」の対象地域の一つとして決定されたことにより、北海道・札幌市は国内外の投資を呼び込み、
GXなど成長分野へ十分な資金が供給される環境を実現することが期待されます。経済波及効果も当然に期待することができ、
大きなビジネスチャンスに繋がる可能性も高いといえます。

地球環境と社会の調和を目指して、より一層の経済活動の活性化に向けて頑張っていければ幸いですね。

青山健司行政書士事務所では、行政手続・書類作成等をサポートいたします!

当事務所では、北海道札幌市及び道内で、
法人設立の手続き
起業のサポート
建設業をはじめとした
許認可申請の手続きなどの   
総合支援を行っております。

許認可・登録手続でお困りの方はもちろん、
設立に悩まれている方・経営に悩まれている方お気軽にご相談ください。

PROFILE

青山 健司
青山 健司青山健司行政書士事務所 代表
事務所名:青山健司行政書士事務所
住所 :〒062-0932 北海道札幌市豊平区平岸2条11丁目3番14号 第一川崎ビル1階
TEL:011-815-5282
許可番号:行政書士登録番号15010797号

ブログ一覧